04・スペイン漆喰
漆喰の良さと、優れた施工性を持つ塗り壁材
エスタコウォール
ESTUCO WALL
ヨーロッパ生まれの塗り壁材『エスタコウォール』
日本の気候風土に適し、夏は涼しく冬は暖かい。
エスタコウォールは中世から続くヨーロッパ伝統の塗り壁材。ヨーロッパの大地で採掘された良質な大理石(石灰石)が主原料の自然素材のため、室内壁・外壁すべてに使用できます。
提携しているヨーロッパの製造メーカーと常にお互いの知識や技術・情報を交換し、エスタコウォールがより日本の気候風土に適し、さらに性能・機能が充実するように共同で商品を研究・開発を進めています。
優れた吸放湿性能、放蓄熱性能、耐久性能、自浄作用は、日本の一般的な漆喰や珪藻土と比べてもさらに使いやすく、体にもやさしい塗り壁材です。
エスタコウォールの生まれた町
スペイン南部、アンダルシア州に位置するマカエルという小さな町。ここは、古くから世界で最も美しく強度のある大理石が産出されることで知られる町です。
エスタコウォールの主原料は、この町から切り出される良質な「大理石」。
その歴史は、スペイン屈指の世界遺産「アルハンブラ宮殿」の建物にも使用されていることからも物語っています。訪れたヨーロッパの街並みで気づいたのは、これらの豊かな資源を大切に創られた、歴史の重みを感じられる建築物が多いことです。
かつて日本でも建築材料として長きにわたり使用されてきた自然素材は、時代の流れとともに姿を消し、現代では石油化学製品化が進み、室内壁にはビニールクロス、外壁にはアクリル樹脂の塗装や窯業系サイディングが主流となっていきました。一度に同じ物が生産でき短期間で施工できる新建材が多く使われるようになった今、考えてみませんか。次の世代へ美しい日本を残しておくために今からできること。
化学物質を吸着し、暮らしを健やかに
多孔質素材のエスタコウォールはシックハウスの原因といわれるホルムアルデヒドやVOC揮発性有機化合物(トルエン、キシレン等)を吸着します。
エスタコウォールは空気中の二酸化炭素との化学反応で長い年月をかけて石灰石にもどっていきます。その為、エスタコウォールの主成分の水酸化カルシウムが石灰石にもどるまでの間(一般には100年ともいわれています)はホルムアルデヒドを絶えず吸着し、形成されるギ酸カルシウムを固定化し再放出しない効果が得られます。
シックハウス症候群による健康障害の最大の原因は家具や建材などから放散される化学物質によるものといわれています。 ホルムアルデヒドをはじめとする揮発性の高い化学物質で汚染された室内空気は、目・鼻・喉の痛み、頭痛、疲労感、倦怠感などの様々な健康障害を起こす原因と考えられています。
強度を高めるための接着剤、燃えにくくするための難燃剤、長持ちさせるための防腐剤、防カビ剤。性能を上げるために多種類の化学物質が用いられた住宅建材。それらは現代建築の高気密性や高断熱性とあいまって、より家の中の空気が汚れやすくなったのです。
特徴
- 室内の湿気を調湿効果でお家の中がいつも快適に
- ホルムアルデヒドなどの化学物質を吸着
- 真夏には外壁に受けた暑い日差しをシャットアウト!
- 不燃性の材料のため防火性を上げる事ができる
- 殺菌効果がありカビが発生しにくい
- 耐久年数が長くランニングコストを抑えられる
性能・施工性
優れた吸放湿性能
エスタコウォールは高温多湿な日本の気候風土にとても適した塗り壁材です。内壁材は吸放湿性能がたいへん高く、室内の湿気を吸収してくれます。
塗り厚1mmに満たない、塗料のような人工的な塗り壁材と、しっかりと塗り厚のあるエスタコウォールでは、例えば、お風呂上りに薄いタオルで体を拭くのと、分厚いタオルで拭くのを比べるかのような違いが出てくるのです。
放蓄熱性能で、夏は涼しく冬は暖かい
エスタコウォールは多孔質構造で、壁面が呼吸し続けます。外壁に使用した時、真夏のように大気温度が高い場合は壁面に受けた熱を放熱します。又、逆に真冬のように大気温度が低い場合は蓄熱します。室内壁に使用した場合、冬場の室内温度を暖かく保ちます。
これはエスタコウォールの多孔質構造が空気の層をつくることで蓄熱すると思われます。
夏は涼しく冬は暖かい、エスタコウォールの壁は、省エネ効果も期待できます。人・環境にやさしい壁の家づくりをめざしています。
耐久性能・汚れにくさ・自浄作用
エスタコウォールは静電気を発生させない為、空気中の汚れを吸って黒ずんだり変色する事が少ない性質を持っています。たとえ汚れても自己浄化作用や汚れの落ちやすさも大きな特性です。
また、エスタコウォールは耐久性と割れにくさにおいてとても優れています。施工後、年月を経るにしたがい空気中の二酸化炭素と化学反応し徐々に硬化し石化していきます。100年かけて主成分である石灰石にもどるといわれています。つまり、劣化することなく年々時間と共に割れにくく耐久性が増していく塗り壁材なのです。
抜群の施工性
エスタコウォールの特筆すべき特長の一つに施工性の良さがあります。内装においてはプラスターボ-ドにパテ処理・シーラー処理不要の一発塗りが可能です。
塗りやすさも抜群で施工時間が大幅に短縮できます。
また和漆喰と比較して収縮率が極めて低く、木部と壁との取り合い部分は隙間ができにくいといった特長を有します。
エスタコウォールは、日本の漆喰と珪藻土のいいとこ取り
エスタコウォールはヨーロッパ生まれの塗壁材。
日本では、一般的に「洋漆喰」「西洋漆喰」「ヨーロッパ漆喰」等の呼び方をしますが、その中でも「フランス漆喰」「イタリア漆喰」「スイス漆喰」等、独自の特徴をもった塗壁材があります。エスタコウォールは、日本の気候や住宅事情に適応するようスペインで生成された「スペイン漆喰」で、豊富な大理石(石灰)を主原料として強度と厚みを出すことができるのが特長です。厚みをつけることでエスタコウォールの性能も向上し、重厚感と風合いのある仕上がりになります。
日本でつくられている漆喰は、「和漆喰」と呼ばれ古くから蔵や神社仏閣などに使われていました。和漆喰も地域によりいくつかの種類がありますが自然素材の漆喰は、調湿効果や抗菌性・耐火性等、様々な特長があります。古くは、土壁の上に塗られていた和漆喰は化粧のようにきれいに仕上げますが、ヨーロッパの漆喰と違い大理石の骨材が入っていないので、厚く塗る事ができません。
また、漆喰と同じ塗壁材の珪藻土は、火や熱に強く七輪や耐火レンガの原料にも使われ、湿気を吸収・放出する調湿性に優れた素材です。ですが、珪藻土には漆喰のように固まる力がなく塗壁材としては固めるための素材が必要となり、商品によって珪藻土の含有率は様々です。
細かく分類していくと、たくさんある塗壁材を様々な環境で比較するということは非常に難しい事ですが、厚く塗る事のできない塗壁材や人工的な塗壁材とエスタコウォールでは、様々な性能の違いが出てくるのです。エスタコウォールは「和漆喰」「珪藻土」が持つ本来の優れた性能をどちらも持ち合わせたまさに『いいとこ取りの塗壁材』です。